平水夫

バイユーにはありとあらゆる悪辣なものが漂着するが、フランク・グリブはその中でも群を抜いて悪辣だった。自慢話を語る水夫は信用に足らない者が多いが、この男が流血沙汰と無縁の人間ではないことはすぐに明らかになった。海上でのフランクの生活は死で満ち溢れており、無数の乗組員たちが命を落としていく中、彼が生き残ったのは決して偶然ではないのだ。